板東眞砂子

板東眞砂子

ばんどうまさこ

高知県生まれ。奈良女子大学卒。児童小説を4作出版。のち、「四国」を発表。「桜雨」で島清恋愛文学賞。「山妣」で直木賞を受賞。

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山妣 (上、下)

板東眞砂子 著 / 新潮文庫 / 3.5 / *

あらすじ

明治末期、村に芝居指南のため旅芸人が招かれる。不毛の肉体を持つ役者・涼之助と、地主の家の嫁てるの密通が序曲となり、悲劇の幕が開いた。

「山妣」の感想

直木賞受賞作。ちなみにタイトルの読み方は、「やまはは」です。久しぶりに、読み応えのある作品を読みました。丁寧でしっかりとした描写は、最近よく見掛けるような軽い雰囲気の文章の作品とは全く異なり、やはり読んでいて満足感があります。しかし、終盤は三人称の描写の視点がクルクルと目まぐるしく変わり、まるで車にでも酔ったような気持ちが悪さもありました...。

山妣となってしまうほど運命の坂を転がって行った女の業と、そんな女の業に引きずられた人間たちを描いた本作。だからと言って、女の生き様に涙するような作品でもなく、意外に冷静に読めてしまいました。てると涼之助に関わったばかりに不幸な運命を辿る鍵蔵だけは、あわれな気がしてなりませんが...。

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* 書影の著作権は各出版社にあります

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