福井晴敏

船戸与一

ふなどよいち

船戸与一の本の感想と紹介。山口県生まれ。早稲田大学法学部卒。「山猫の夏」で吉川英治文学新人賞、日本冒険小説協会大賞、「虹の谷の五月」で直木賞受賞。

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虹の谷の五月(上、下)

船戸与一 著 / 集英社文庫 / 3.5 / *

あらすじ

トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住む。元新人民軍のゲリラ、ホセが住み着く「虹の谷」への道は、トシオしか知らない。クイーンを虹の谷に案内したことから、トシオはゲリラたちの内紛に巻き込まれていく。

「Twelve Y. O.」の感想

直木賞受賞作。冒険小説やハードボイルド小説が苦手なので、買ったもののずっと読まずにいました。男は一人で...! 男は黙って...! と来られると、男心の分からぬ私などはどうにも読み進めなくなってしまうのが常なのです。しかし本作は、そんな私もすんなりと読める作品でした。まだ幼さを残す少年が、地にしっかりと足をつけた青年へと変貌して行く数年間を描いた本作は、上下巻という長さを私に感じさせませんでした。安定した描写力とストーリーテリングは、さすがだと思わせられます。最近の若い作家さんの作品とは、やはり読んでいても安心感が違うなぁと改めて思ったほどです。

女性の描写はあまり力を入れていないというか、男性向けのサービスシーン用なのかなというか、結局は物語のお飾りのように思えてしまうのは仕方が無いのでしょうか...。青年たちがそれぞれの意思を持って、社会と戦いながら生きていく姿を描いても、女性が人並みに生きていくためには、フィリピンから離れるしか手が無いのでしょうか。父親に汚され、夫に裏切られ、体を売って病で死に、養女になって得たお金で家族を助け、愛した男にはあっさり捨てられ、大金持ちになって故郷に戻れば反感を持つ者がいて...。なんだか、悲しくなります。

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* 書影の著作権は各出版社にあります

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<追加した書評>
【虹の谷の五(上、下) /集英社文庫】
−あらすじ−
トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住む。元新人民軍のゲリラ、ホセが住み着く「虹の谷」への道は、トシオしか知らない。クイーンを虹の谷に案内したことから、トシオはゲリラたちの内紛に巻き込まれていく。

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