伊坂幸太郎

伊坂幸太郎

いさかこうたろう

千葉県生まれ。東北大学法学部卒。「オーデュボンの祈り」で新潮ミステリー倶楽部賞、「アヒルと鴨のコインロッカー」で吉川英治文学新人賞、「死神の精度」で日本推理作家協会賞短編部門、「ゴールデンスランバー」で山本周五郎賞を受賞。

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感想一覧

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重力ピエロ

伊坂幸太郎 著 / 新潮文庫 / 4.0 / *

あらすじ

家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なルール。

「重力ピエロ」の感想

若い作家さんの中では大きな賞も受賞しているし、人気のある作家さんのようですが、今回初めて手に取りました。少なくとも本作は上手い小説だとは思えませんでしたが...、おそらく良い作品も書く方なのでしょう。他の作品に期待したいです。弟の行動に疑念を持つ兄の描写も軽く、犯罪に対する父・兄・弟の向き合い方があまりにも浅いと思いました。犯罪を犯した人間や周囲が、犯罪をこれほど軽く考える作品もあまり無いでしょう。特に、終盤は絶対に「軽く扱われてはならない」状況になるのですが、まるで日常のささやかな出来事を描写したかのような雰囲気で犯罪が扱われてしまいます。そもそも、命そのものの扱いが軽いんでしょうか?ちょっと気取った兄弟の会話も内容が薄く、大学生の頃に冗談で友人たちと話したようなレベルで、読んでいて気恥ずかしくなります...。

おそらくミステリを強く狙った作品では無いからなのでしょうが、伏線となるべき事柄がかなり分かり易いので、展開にはあまり意外性がありません。また、私はこの終わり方にも共感を覚える事ができませんし、こうして終わる事が納得できるほどの説得力を持つ物語とも読めませんでした。犯罪被害者家族、犯罪加害者を扱った作品の中でも、特に軽い描き方で、完成度の低い作品だと思います。若さの良さも感じるけれど、やはりまだまだ端々に疑問を感じる点が多すぎるように思えます。

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死神の精度

伊坂幸太郎 著 / 文春文庫 / 4.0 / *

あらすじ

CDショップに入り浸り、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない...そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査のの、対象者の死に可否の判断をくだす奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。

「死神の精度」の感想

日本推理作家協会賞短編部門受賞。死神・千葉を主人公にした、連作短編になっています。軽い語り口で読みやすい短編集なので、電車の中で読んだりするのにぴったりだと思いました。長編で気になった完成度の低さ、無駄な乱雑さが目立ちにくく、よりスッキリと読む事が出来ました。この著者の作品を読むのは二作目ですが、なんとなく若い方向けなのかもしれません。時々出てくる、ちょっと必要以上に気取った比喩や例え話なんかに、私などは(著者より若いのに!)、戸惑ってしまう時があります。これを素直に受け入れられるか、抵抗を感じるかが、この著者の作品への好き嫌いの分かれ目かもしれません...。

死神を主人公にしたファンタジーという事ですが、別に怖い話では無いので、ホラー物が駄目な方でも平気で手に取る事ができるでしょう。ミステリ仕立の、「吹雪に死神」は、いろいろな意味で中途半端な出来でしたが、その他は全体にそつなくまとめられていて、少なくとも「重力ピエロ」より出来がいい事は間違いありません。

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<追加した書評>
【死神の精度 /文春文庫】
−あらすじ−
CDショップに入り浸り、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない...そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査のの、対象者の死に可否の判断をくだす奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。
【重力ピエロ /新潮文庫】
−あらすじ−
家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なルール。

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