三浦綾子

三浦綾子

みうらあやこ

旭川生まれ。旭川市立高等女学校卒業。キリスト教信仰に基づく作品多数。

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感想一覧

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塩狩峠

三浦綾子 著 / 新潮文庫 / 4.5 / *

あらすじ

結納のため札幌に向かった信夫の乗った列車が、塩狩峠で暴走し始める。信夫は飛びつくようにハンドブレーキに手をかけた...。

「塩狩峠」の感想

私はキリスト教徒ではないし、「自分を犠牲にして、全くの他人を救えるか」と問われれば、無理だと答えるでしょう。キリスト教徒なら本作のように犠牲になれる、という事でも無いでしょう。しかし、とにかく心揺さぶられる作品でした。強い信仰を持たない私ですが、信仰というものがこのような決断を人にさせるほどの力を持つということには、衝撃を受けました! それが幸福な生き方なのか、私には分かりませんが...。

しかし、「信仰のためならば、自らの死を厭わない」程の信念が、容易に「信仰のためならば、『他人』の死さえも厭わない」という信念へ転じる可能性を秘めていると思うと、私はいつも恐ろしくさえ思うのです。信仰があったからこそ起こらなかった争いよりも、信仰に端を発した争いの方が歴史の上で遥かに多いように思えてなりません。本作は人を考えさせ、感動させるすばらしい作品だと思いますが、だからと言って妄信的に宗教を賛美したい心が私には無いという事を書き置きます。

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氷点 (上、下) 」

三浦綾子 著 / 角川文庫 / 4.5 / *

あらすじ

夏枝が村井の思慕の言葉に耳を傾けている間に、娘ルリ子は殺された。夏枝の夫辻口は、夏枝への憎しみと教えへの挑戦のため、殺人犯の娘を養女に迎えてしまう。

「氷点」の感想

はーっ。久しぶりに夢中で読んでしまいました。これは、面白いです。名作です。かつて、「氷点」ブームが巻き起こった理由を理解できました。本格メロドラマですが、読みごたえ十分! あるきっかけ一つで人を憎み欺く、人間の身勝手さ・罪がさらけ出されて行きます。登場人物それぞれの胸に宿る感情に、恐怖します。しかし、そこに自分を当てはめてみた場合、「やり過ぎ!」と心で罵りながらも、全てを否定することは出来ないのです。

物語の流れには、偶然では片付けられない創作者の作為も感じます。しかし、そこにいる人間たちの「心理」「行動」に説得力があり、どんどん引っ張られて読んでしまいました!

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続・氷点 (上、下) 」

三浦綾子 著 / 角川文庫 / 3.5 / *

あらすじ

幸いにも命を取り留めた陽子。不義の子である罪を、自らゆるしがたいと思う陽子は...。

「続・氷点」の感想

夏枝の自分勝手ぶりは健在ですし、陽子の頑なぶりも健在。しかし、順子という女性の登場で、陽子が完全にかすんで見えてしまいました。途中、「そ、そんな展開にしちゃって、どう収めるわけ?」という驚きはありました。しかし、「どんなカードの代わりにもなるワイルドカード一枚」で収めてしまったような...。

続編になって一気に、宗教色が強くなりました。陽子は、「自分が納得すれば、それでいい」という行動の仕方で、周囲を振り回します。神様を理由に、人を傷つける鬼の所業です。考える労力を惜しみ、安易に神様に頼る姿には言葉もありません!

神様に「ゆるし」を求める前に、自ら償いと感謝を重ねなくていいの? 陽子も夏枝も啓造も他の人も、「ゆるし」を求めるばかりで、人に対する「償い」が全くありません。キリストは人の代わりに神に償ったのでしょうけど、人は神様ではなく、人に償わなくてはならないと思うのですが...。

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