宮部みゆき

宮部みゆき

みやべみゆき

東京都生まれ。東京都立墨田川高校卒。処女作「我らが隣人の犯罪」でオール読物推理小説新人賞。「魔術はささやく」で日本推理サスペンス大賞。「本所深川ふしぎ草紙」吉川英治文学新人賞。「龍は眠る」で日本推理作家協会賞。「火車」で山本周五郎賞。「蒲生邸事件」で日本SF大賞。「理由」で日本冒険小説協会大賞日本軍大賞、直木賞。「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞受賞。

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感想一覧

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蒲生邸事件

宮部みゆき 著 / 文春文庫 / 3.5 / *

あらすじ

予備校受験のために上京した受験生・孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこはなんと昭和十一年。雪降りしきる帝都・東京では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた―。

「蒲生邸事件」の感想

日本SF大賞受賞作。厚みの割には、ちょっと内容に無駄が多い気がする作品でした。本題に入るまでのあまりに単調な物語には、宮部みゆきらしい物語作りの上手さが感じられません。また、時間旅行を繰り返し行った割には予想通りの展開で、タイムトラベルものとして特に新しさを感じませんでした。なぜSF大賞なのでしょうか。

宮部みゆきが書いたSFという事実が先行して評価されているだけの作品で、時間旅行を扱った作品としては平凡な作品だと思います。

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理由

宮部みゆき 著 / 新潮文庫 / 3.5 / *

あらすじ

超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。事件はなぜ起こったのか。

「理由」の感想

直木賞受賞作。これが直木賞で、「火車」が駄目とはどういう事でしょう!? 「火車」で取っておけば、名実共に代表作という感じになったのに...。

現代のバベルの塔、超高層マンションで何が起こったのか。淡々とした、非常に丁寧な筆致で描写されていきます。全体の緻密さと、強い現実感は著者の過去の作品中随一であると思いますが、著者独特のストーリーの魅力は半減しているように思います。「既に事件の全てが明らかになった後」で、その事件を周囲の視点から追っていくという手法が、スピード感や緊迫感と言った要素を排除する原因だったのではないでしょうか。著者の長篇の中では、比較的印象が薄めの作品となりました。危うく、読んだ事を忘れて2冊目を購入しかけましたし...。

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クロスファイア(上、下) 」

宮部みゆき 著 / 光文社文庫 / 4.5 / *

あらすじ

念力放火能力で、「悪者」を炎上させる青木淳子。現場を訪れた石津刑事は、不可解な焼殺の手口から、ある事件を思い出していた。

「クロスファイア」の感想

「鳩笛草」の中に収められた、中篇「燔祭」の青木淳子がヒロインとなっている作品。超能力者をヒロインとした、イメージ先行のエンターテイメント作品、という感じです。映画化もされました。

映画で見るよりも文章で読んだ方が、青木淳子の持つ念力発火能力が凄惨な印象でした...。そして、その圧倒的な力をもって、裁く側に回った淳子が迎える運命があまりに悲しいのです。正直言って、安い演出ではありましたが、孤独の中で淳子が見たであろう、「一瞬の夢」が切なくて...、私の女心をグッと刺激しました。それでこの評価となったわけです。同じ「超能力者ヒロイン」ものなら、筒井康隆さんのお手伝い七瀬の方が遥かに作品として完成度が高いと思います。しかし、本作品の心情描写も良かったです。女心が...、ね。

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模倣犯 全5巻

宮部みゆき 著 / 新潮文庫 / 3.5 / *

あらすじ

公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは「人間狩り」という快楽に憑かれた犯人からの宣戦布告だった。

「模倣犯」の感想

長い本でした...。犯罪者側と被害者側、そして関係者のそれぞれについて過去の掘り下げと細かい描写が行われ、3551枚(公式サイトより)に及ぶ大作となっています。犯罪者の心の闇、被害者の悲しみと自責の念など、考えさせられる場面は非常に多い作品です。しかし物語の中では、一つ一つの事柄についてはそれほど深く入り込んで行かず、それぞれの描写が意外に浅いように思いました。

完全犯罪を目論む知能犯として語られている割に、どこか中途半端な犯人像にも納得が行かず、この長さを読み終えたにしては物足りない印象の作品となりました。プライドだこだわりだと語っても、そもそもこんな精神力で完全犯罪はできないでしょうよ...。ミステリとしても、人情物としても、「大きな不発弾」で終わってしまったように思います。

メディアとの関わりが強くなって行く部分では、野沢尚の「砦なき者」を思い出しました(「模倣犯」の方が先に出ているので、私の読む順が逆だけど。)小説としての良し悪しは別としても、メディアの恐ろしさという意味では、「砦なき者」の方が印象に残っている気がします...。

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R.P.G.

宮部みゆき 著 / 集英社文庫 / 3.5 / *

あらすじ

ネット上の擬似家族の「お父さん」が刺殺された。その3日前に絞殺された女性と遺留品が共通している。舞台劇のように、時間と空間を限定した長編現代ミステリー。

「R.P.G.」の感想

犯人も分かりやすく、それほど意表を突く展開などもない、シンプルなミステリでした。しかし、全て分かった気で読んでいたにも関わらず、「武上さんが終盤明らかにしたあのこと」には完全に騙されてしまいました...。"純粋な驚きが、私の顔いっぱいに広がった。「―――何ですって?」(抜粋)"という感じですよ、まさに。これは、ミステリのルールに対して違反スレスレの騙し。読者を騙すための、書き方。こういうのは、スキじゃないです。最近の、本格へ向かうミステリの流れにも反していますしね。宮部みゆきがこういうルール違反スレスレのトリックを使うとは、とても意外でした。

それにしても、石津刑事(「クロスファイア」)と武上刑事(「模倣犯」)の競演は何のためだったのでしょう...? ちょっと、理由が分かりませんでした。

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<追加した書評>
【模倣犯 /小学館】
−あらすじ−
公園のゴミ箱から発見された女性の右腕。それは「人間狩り」という快楽に憑かれた犯人からの宣戦布告だった。

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