宮尾登美子

宮尾登美子

みやおとみこ

高知県生まれ。高知市高坂高女卒。「連」で婦人公論女流新人賞受賞。「櫂」で太宰治賞。「寒椿」で女流文学賞。「一絃の琴」で直木賞受賞。「序の舞」で吉川英治賞受賞など。

spacer

ファンサイト

spacer
spacer

感想一覧

spacer
spacer

クレオパトラ

宮尾登美子 著 / 角川文庫 / 3.5 / *

あらすじ

紀元前1世紀のエジプトに降臨したクレオパトラ。神に導かれ、弱冠18歳で女王として生きる決意を固めたクレオパトラは、エジプトを脅かすローマ将軍達との危うい駆け引きの中で、運命の人シーザーと巡り合う―。

「クレオパトラ」の感想

エジプトのプトレマイオス王朝最後の女王、クレオパトラ7世の物語です。宮尾登美子さんが、題材として海外の女性を選んだところに驚きましたが、読み終わってからは「そういうことか」という感じ。宮尾登美子さんはクレオパトラを「ただの女」にして描いたのです。本作のクレオパトラは、「ファラオ」である前に「女」でした。

愛人であるローマの英雄カエサルや、夫となるアントニウスに対する恋や嫉妬に駆られて動く姿は、女王としての意志や政治性を物語から奪いました。クレオパトラの「女性としての一面」を描きたかったのでしょう。しかし、女性的な面ばかりが前面に出過ぎて、違和感ばかりが残りました。

他のサイトでも感想を見る or 購入する

* 書影の著作権は各出版社にあります

* 書影の著作権は各出版社にあります

spacer

▲ Top of this Novelist

spacer

天涯の花

宮尾登美子 著 / 集英社文庫 / 3.5 / *

あらすじ

あたりを払って誇り高く咲くキレンゲショウマ。「私はこの花に会うため、お山さんに来たのではないか」珠子は心打たれた。養護施設で育った珠子は、15歳で剣山の神官の養女となった。

「天涯の花」の感想

本書は、これまでの著者の作品とは異なり、ヒロインが老境や死に達するまでを描いてはいません。ラストシーンでも、まだ珠子は若干20歳という若さです。著者によれば、「この先珠子は決して読者を裏切ることはあるまいという、確たる思い」あらばこそ、そこで筆を置いたとの事。しかし、読んだ私はとても、彼女が読者を裏切らないとは思えませんでした。

久能の意志によって、彼女は彼女の方向を定められるとは思うのですが...。しかし、エンディングの数ページ前に彼女がしようとしていた事は、その真逆の事なのです。そして、直ぐに...。若いという事は、すなわち流されやすいという事ではないはずですが、彼女はとても流され易く、恩知らずで、冷たい...。この後の彼女が、読者と国太郎を裏切る姿が目に浮かびます。

他のサイトでも感想を見る or 購入する

* 書影の著作権は各出版社にあります

spacer

▲ Top of this Novelist

▲ Back to Index of Novelists