岡嶋二人

岡嶋二人

おかじまふたり

徳山諄一(東京都生まれ)と、井上泉(福岡県生まれ)が共著で用いたペンネーム。処女作「焦茶色のパステル」で江戸川乱歩賞。「チョコレートゲーム」で日本推理作家協会賞。「99%の誘拐」で、吉川英治文学新人賞を受賞。「クラインの壺」を最後に、二人はコンビを解消した。現在、井上泉は井上夢人のペンネームで作品を著している。

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99%の誘拐

岡嶋二人 著 / 講談社文庫 / 4.0 / *

あらすじ

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには8年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして12年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。

「99%の誘拐」の感想

吉川英治文学新人賞受賞作。簡潔でテンポの良い語り口、病床の手記から始まり、抵抗無く「過去の誘拐」の筋を把握させる物語作りの上手さが光ります。深く書き込んでも読ませる内容になるでしょうが、そのシンプルで明瞭な描写があったからこそ、その後の「誘拐」が程よいスピード感を得て、読者をより楽しませる作品になったと言えるでしょう。

本作は1988年刊行の作品。それほど以前に著されたコンピュータ犯罪とは言え、現在読んでいても全く違和感はありません。確かに、現代ならそれ程優れた技術者でなくても同じことがより容易に可能でしょうし、優秀な技術者だけしか真相に辿り着けないという事も無いでしょう。しかし、描かれた犯罪のロジックと犯行にコンピュータを要した意義は全く古びておらず、変わらずに楽しめる作品と言えるでしょう。

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<追加した書評>
【99%の誘拐 /講談社文庫】
−あらすじ−
末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには8年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして12年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。

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