杉本章子

杉本章子

すぎもとあきこ

福岡県生まれ。ノートルダム清心女子大卒。「男の軌跡」で歴史文学賞佳作。「東京新大橋雨中図」で直木賞を受賞。

spacer

東京新大橋雨中図

杉本章子 著 / 文春文庫 / 4.0 / *

あらすじ

雨の大川端を蛇の目をさして去って行く佐江の後姿を描いた光線画「東京新大橋雨中図」で好評を博した最後の木版浮世絵師・小林清親の半生。

「東京新大橋雨中図」の感想

直木賞受賞作。実在の浮世絵師・小林清親:@静岡県立美術館@主な収蔵品(←作中でも言及された「猫と提灯」がwebで見られます)の半生を描いた作品。浮世絵師を題材にした作品は珍しく、大変興味深く思いました。幕府瓦解後の時代の変遷に流されるままだった清親が、再び絵筆を握り、成長していく様子が読んでいて清々しい作品。最後のシーンの台詞に至っては、「最初の頃の清親」からは絶対に発せられようもないもので、随分成長したものだなぁと感じ入りました。

文庫裏には「波瀾に満ちた半生」とありましたが、読んでみると思いのほか「順風満帆」。実際に波瀾に満ちていたのは清親の兄夫婦などで、清親自身は妻とのいざこざ程度の波瀾だったように思います。読みやすい文章と、清親自身が魅力的な一冊でした。作中で弟子となった井上安治郎は、「井上安治」で検索すればその作品を見る事ができます。

他のサイトでも感想を見る or 購入する
spacer
<追加した書評>
【東京新大橋雨中図 /文春文庫】
−あらすじ−
雨の大川端を蛇の目をさして去って行く佐江の後姿を描いた光線画「東京新大橋雨中図」で好評を博した最後の木版浮世絵師・小林清親の半生。

▲ Top of this Novelist

▲ Back to Index of Novelists