谷村志穂

谷村志穂

たにむらしほ

札幌市生まれ。北海道大学農学部卒。ノンフィクション「結婚しないかもしれない症候群」で話題を集め、翌年「アクアリウムの鯨」で小説家としてデビュー。「海猫」で島清恋愛文学賞を受賞。

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オフィシャルサイト

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感想一覧

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自殺倶楽部

谷村志穂 著 / 集英社文庫 / * / 2.5

あらすじ

ある放課後、図書館で「海の泡同盟」と称する詩を読む会に誘われたが、その集まりは、実は自殺を目的とする集団だった。そこで「私」に課せられた役割は死を見守ること、他人の死を記録することだった―。

「自殺倶楽部」の感想

「え、冗談でしょ」という感じのタイトルですが、中身も「勘弁してくれ」という感じでした...。本屋のカウンターにうら若き乙女(当時)が出す本のタイトルとして、不適切だと思いました(でも買いましたが)。知り合いが勤めていたら、買えません。

物凄く暗い話です。タイトル通り、自殺しようとしている集団と接した記憶、死のうとする命との会話の記憶を綴っています。暗いとダメだというわけではないのですが...。耐えられない感じでした。

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僕らの広大なさびしさ

谷村志穂 著 / 幻冬社文庫 / 3.5 / *

あらすじ

男は、ドーナツ・ショップで見知らぬ女を拾った。もと野球選手の男と、精神を病んだ母親を見捨て家出した17歳の少女の、奇妙な出会い。

「僕らの広大なさびしさ」の感想

この著者の小説には、ちょっと飽き飽きしてきたところでしたが、本作は面白かったです。ヒロインが、とても17歳とは思えない言葉遣いなので1ページ目から違和感が漂い、またガッカリするのかと落ち込みましたが、途中からはその不自然な17歳も気にならなくなりました。

読んで、楽しい気持ちになるような本ではありません。しかし、人がその出会いによって変化するような、価値のある出会いの物語であるから、好きかなぁと思いました。歳の離れた、しかし心に抱えるもののある男女が出会い、その出会いが二人を変えていくというベタな感じの物語ではあるのですが。

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恋して進化論

谷村志穂 著 / 集英社文庫 / 4.0 / *

あらすじ

なぜ男と女は恋愛し、セックスし、結婚し、子供を育て、そして浮気をするのだろう?大学で動物生態学を専攻した著者が、このナゾを解明すべく、新進の学者たちに取材。

「恋して進化論」の感想

「ヒールを履いたかぐや姫」より改題。良く聞く本能と遺伝子の話ですが、さまざまな見方と論の展開により十分に楽しめる一冊でした。

「動物学的に見て」という見方で、人間という動物をシミュレートしきることは、当然できません。また、一人一人の人間の行動について、このような理論で裏づけすることはできないのです。「統計学的に見て」5人以上のサンプルを用意して調査した場合の分布の中央について考えれば、本文中で書かれていることが当てはまっている可能性があるというレベルの話でしょう。まぁそれでも、当然占いよりは確率から考えて当たるはずです。だからこそ、面白と思いました。ただし、全ての人間にも当てはまる法則として鵜呑みにしてしまうような、信じやすい人が読むのは危険かもしれません。

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海猫(上、下) 」

谷村志穂 著 / 新潮文庫 / 3.5 / *

あらすじ

女は、冬の峠を越えて嫁いできた。昆布漁を営む、南茅部へ。白雪のような美しさの薫は、漁村に馴染んでゆくのだが...。

「海猫」の感想

二人の男に人生を懸けさせるほどの魅力を持つはずの、薫。しかし、「美しい」 「美しい」と描写されるばかりで、彼女の人間的な魅力は全く見えて来ませんでした。夫以外の男への想いに傾き身を任せる彼女の決断や、その後の彼女の選択一つ一つにも、説得力が感じられませんでした。彼女の行動に説得力を与えるほどには、彼女が描写され切っていないという感じです。女の性や、運命がそうさせたと読むには、あまりに無理があるように思います。

それでも、前半の薫の部分は小説として悪くないと思いました。しかし、後半は薫の娘の不用意な行動様々を描く、本当につまらない小説です。まさに、蛇足とはこの事...。

上巻、出産シーンの葡萄酒は有島武郎の「小さき者へ」へのオマージュでしょうか? それとも、そういう風習があるの?

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