津島佑子

津島佑子

つしまゆうこ

東京生まれ。白百合女子大学卒。「寵児」で女流文学賞。「夜の光に追われて」で読売文学賞。「火の山-山猿記」で野間文芸賞並びに谷崎潤一郎賞を受賞。故・太宰治(本名・津島修治)の次女。

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「 火の山-山猿記 (上・下) 」

津島佑子 著 / 講談社文庫 / 3.5 / *

あらすじ

富士山に寄り添いながら生きた有森家の変遷史。誕生と死、愛と結婚の型、戦中・戦後を生きた人たちを描きながら、日本の近代を見つめなおす。

「火の山-山猿記」の感想

NHK朝の連続テレビ小説「純情きらり」の原案となった作品です。テレビ小説ではヒロインである桜子の弟・勇太郎が老いてから書いた「記録」を、その孫である勇平が読むという形の小説。勇太郎の視点で進む回想に、姉の笛子の声や杏子の声などが現れては消え、時には視点を移しながら勇太郎の幼少期からの有森家が描かれて行きます。そもそも、「純情きらり」を見て興味が沸き本書購入に至ったのですが、連続テレビ小説とは違う部分も多く、読み終えた今では「全く別物だった」と言う印象を持っています。「原作」ではなく「原案」である事にも、納得が行きます。小説では「家族や家」の繋がりが(支えとしても束縛としても)より色濃く描かれて行きますし、終盤に差し挟まれた桜子の日記(手記?)が与える宮沢賢治を彷彿とさせるようなリズミカルで幻想的な文章も面白いです。そして、テレビ小説はテレビ小説で、また別の面白さがあります。

本書で描かれた画家・杉冬吾は、著者の父・太宰治をモデルとした人物と言われています。私は太宰があまり好きでは無い人なので特別な感慨はありませんでしたが、お好きな方はそういう視点からも楽しめるかも知れません。

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* 書影の著作権は各出版社にあります

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<追加した書評>
【火の山-山猿記 /講談社文庫】
−あらすじ−
富士山に寄り添いながら生きた有森家の変遷史。誕生と死、愛と結婚の型、戦中・戦後を生きた人たちを描きながら、日本の近代を見つめなおす。

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