山田詠美

山田詠美

やまだえいみ

東京都に生まれる。明治大学文学部中退。処女作「ベッドタイムアイズ」で文藝賞。「風葬の教室」で平林たい子文学賞。「トラッシュ」で女流文学賞。「アニマル・ロジック」で泉鏡花文学賞。「A2Z」で読売文学賞。「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」で直木賞を受賞。

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感想一覧

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色彩の息子

山田詠美 著 / 新潮文庫 / 4.5 / *

あらすじ

真っ赤な声の染み。青白い顔の女。劣等感という名のほくろ。金赤青紫・・・・さまざまな色を放ちながら織り成される短編集。

「色彩の息子」の感想

さまざまな感情と人間の関係が、色に象徴されるいくつもの短編でつむがれていきます。とても粒ぞろいで、完成度の高い短編集です!

不意に描写された色のイメージにはっとするような使い方もいいですが、こうして一冊の本にいろいろな色の物語がまとめられているのも素敵。鮮やかで、ゾクゾクしました! 作家の手腕を感じる一冊です。

余談ですが、私が持っている文庫版でも、物語の色が変わるたびに本に挟まれた色紙が見えて嬉しかったです(ページ間にいろがみが挿入されています)。

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ラビット病

山田詠美 著 / 文春文庫 / 3.5 / *

あらすじ

いじけた子供のような女の子、ゆりと、素直で心の広い青年、ロバート。周囲を巻き込んであやしく展開する、二人の恋の行方はいかに?

「ラビット病」の感想

山田詠美の恋愛小説としては、少し異質かもしれない一作。系統で言うと「チューイングガム」のような幸せ系です。まるで2匹のうさぎのようにくっつきあう、恋人同士の二人の物語。これって、いたって普通の恋人同士の姿。誰もが、一度はこんな二人だったんじゃない?というような。

そんな二人が、本当にお互いを必要としあう二人になっていくには、どうしたらいいんだろう。何が足りないんだろう、というようなことに気づいていく姿が描かれて行きます。読み終わってみれば、思いのほか真摯な恋愛小説でした。

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ぼくは勉強ができない

山田詠美 著 / 新潮文庫 / 3.5 / *

あらすじ

17歳のサッカー好きな高校生。勉強はできないけど女性にはもてるし、年上の彼女もいる。

「ぼくは勉強ができない」の感想

山田詠美の描く、青臭い高校生の物語。きっと大人になれば、この頃の自分の「カッコ良さ」の浅はかさ、くだらなさに気づくでしょう。そんな少年、秀美の物語。

父親がいないことをひけらかして、自分はちょっと違うなんて思う子供っぽさ。ただ女にもてればそれだけでカッコイイなんて、大人から見ると笑ってしまう...。真理が言った通り、勉強しかできない男はつまらない。でも、周囲と同じ時間授業に出てるのに、勉強さえできない男も、全くつまらない。女にもてる程度のプライドしか持てない少年の、なんと不憫な姿だろうか。それも全て、青春のうちなのですが。

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120%COOOL

山田詠美 著 / 文春文庫 / 3.5 / *

あらすじ

100%の完璧な快楽では、愛という陳腐な言葉が入り込む。それを打ち消すには、もう20%を必要とする。あなたの恋を誰もが考える恋に引き下げてはいけない。

「120%COOOL」の感想

タイトルの綴りは、打ち間違えではありません(念のため)。私にとっては、巻頭の色鮮やかな一編「唇から蝶」が特にCOOLでした。「ぼくの妻の唇は青虫である。」 なんて劇的な導入でしょう! まるでカフカ。

これに続くのは、自分の中に等式を考えてしまうOLの物語。これもいい。ほのぼのとしているとさえ思うラストシーン。どうしてしまったんだろう、山田詠美。と、ドキドキしながら読んでみると、あとは山田詠美の山田詠美らしい短編が載っていたのでした。楽しめた短編集です。

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マグネット

山田詠美 著 / 文春文庫 / 4.0 / *

あらすじ

借金の返済を迫られて殺人を犯した男を匿う黒木。中学校の資料室で猥褻行為を受けていた事件を回想する由美子。極めて個人的で強烈な罪と罰9編。

「マグネット」の感想

「9つの罪と罰」と、文庫の裏に書いてあったので、てっきりドストエフスキーの「罪と罰」に山田詠美が挑戦かー?なんてバカな事を考えながら読み始めたのですが、もちろんそういう話ではありませんでした(笑)。しかし、面白いです。

罪深い男。罪深い女。しかし、罪深い男を愛した女が立ち止まるのは、その男の「犯罪」そのものではないのだ。淫行教師と呼ばれるであろうその教師は、由美子より罪深いと言えるだろうか。そんな、男と女の間の「罪」を問う作品も良かったし、それだけではないユニークな文体の短篇「アイロン」なども、ちょっと笑えて楽しめました。

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