横山秀夫

横山秀夫

よこやまひでお

東京生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒。「ルパンの消息」がサントリーミステリー大賞佳作に。「陰の季節」で松本清張賞。「動機」で日本推理作家協会賞(短篇)を受賞。

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半落ち

横山秀夫 著 / 講談社 / 3.5 / *

あらすじ

現役警察官の梶という男が妻殺しを自供。ところが、彼が殺人を犯してから3日目に自供してきたことが問題になる。なぜすぐ出頭しなかったのか。梶は空白の2日間のことをいっさい語ろうとしなかった…。

「半落ち」の感想

直木賞の選考委員である林真理子によって作品根本を揺るがす批判をされ、著者は直木賞から決別する宣言をするに至ったという話題作です。ネタバレあり:@かわもと文庫@世相百断49話【直木賞候補作『半落ち』の評判】

実際読んでみて、林真理子(苦手だし)の言う件は別にしても、残念ながらそれほどの感慨はありませんでした。梶が妻殺しに至る動機は、「自分が楽になるため」と言う感さえ拭えないものでした。梶が取ることの出来た選択肢は、殺害だけではなかったはずだし、息子の事を考えれば余計にそんな行動には至れなかったはずではないか、と思えるのです。

空白の2日間について何も語らない「梶」という男の生き方を通して、6人の男たちが自分を問い直すという凝った構成は好きです。しかし、「妻の命、自分の命、まだ見ぬ他者の命」の重さに対する彼の考え方の一貫性のなさなどに疑問の余地が残りましたし、最後まで「梶」の人物が薄味で、描写不足を感じてしまいました。

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