アガサ・クリスティー

アガサ・クリスティー

Agatha Christie

イギリスのデヴォン州トーキー生まれ。ミステリの女王として知られる、世界的に有名な作家。亡くなるまでに長編、短編、戯曲など、その作品群は100以上にのぼり、現在も全世界の読者に愛読されている。

クリスティーが生み出した名探偵ポアロは、世界的に有名である。

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感想一覧

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葬儀を終えて

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 4.0 / *

あらすじ

アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の妹のコーラが口にした言葉。全てはその一言がきっかけだったのか? 翌日、コーラが惨殺死体で発見される。

「葬儀を終えて」の感想

ポアロ25作目。本作は何と言っても、このセリフ「だって、リチャードは殺されたんでしょう?」に尽きます。全ては、このセリフから始まりました。そして、驚くべき真実もまたこの言葉から導き出されました!

リチャードの義妹の感じた「何か不自然なもの」とは何なのか。非常に大きなポイントになるとは言え、これに気づけと言うのは無理な相談だと思います...! 本作の「驚きの真相」は、ポアロ物の中でも上位に入るに違いない程のものでした。まさかそこから引っくり返すなんて...!?という驚きを感じるに違いない、素晴らしい一作です。

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ヒッコリー・ロードの殺人

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 3.5 / *

あらすじ

ロンドンの学生寮で盗難騒動が次々と起き、靴の片方や電球など他愛のないものばかりが盗まれた。が、寮を訪れたポアロは、即刻警察を呼ぶべきだと主張する。そしてその直後、寮生の一人が謎の死を遂げた。

「ヒッコリー口ードの殺人」の感想

長編ポアロ26作目。学生寮で起こった、他愛のない盗難事件。これが意外にも、非常に残酷な連続殺人事件へと変貌して行きます。学生寮での事件だからと、甘く見ることはできません。ポアロが明らかにした今回の犯罪は、なんて軽率で冷酷だったことでしょう!

殺された学生などのことを考えると、これほどの事件となる前に、犯人を止めることができなかったのかと思ういます...。ポアロがもっとシャキシャキ動いたら、何とかなりそうな事件だったような。

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死者のあやまち

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 3.5 / *

あらすじ

田舎屋敷で、催し物として行われることになった犯人探しゲーム。作家のオリヴァがその筋書きを考えたのだが、まもなくゲームの死体役の少女が絞殺されてしまう。

「死者のあやまち」の感想

長編ポアロ27作目。冒頭からポアロが登場し、推理に奔走する姿を見たのは、かなり久しぶりという気がしました。ポアロを今回の事件に巻き込むのは、「ひらいたトランプ」で直感と支離滅裂な推理を披露したアリアドニ・オリヴァ女史です。

全盛期のものと比べると、人間関係がより複雑になって来た事とは裏腹に、ミステリの鮮やかさは失われてきたような気がしてしまいました。しかし、今回も私にとっては「意外な犯人」でした。ポアロシリーズの「いくつかのパターン」の一つであると思われるこの「真相」に、またしても、またしても騙されてしまう私なのでした...。

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鳩のなかの猫

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 3.5 / *

あらすじ

中東の王国で起きた革命騒ぎのさなか、莫大な価値をもつ宝石が消え失せた。一方、ロンドン郊外の名門女子校にも、事件の影が忍び寄る。ふたつの謎めいた事件の関連は?

「鳩のなかの猫」の感想

長編ポアロ28作目。学校の中に紛れ込んだ、見えない「猫」。その正体が明らかにならないまま、殺人事件が次々と起こります。「鳩の群れの中の猫」を探し出す事が必要となった名門女子高メドウバンクが舞台の、少し異色のポアロ物です。

本作でポアロが初めて登場したのは、なんと329ページ目でした...(名前が出たのは328ページ目)。ポアロの登場が遅いのは多々ある事とは言え、これはちょっと遅すぎです...。そして、解決編が始まったのは、404ページ目。つまり、ポアロが登場したら、あっという間に解決した訳です! それまでの丁寧な舞台作りのわりに、あっさりした解決。本作は残念ながら、ポアロが推理に至る部分の楽しみがスッポリ抜けていたという印象でした。

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複数の時計

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / * / 3.0

あらすじ

秘書・タイプ引受所から派遣されたタイピストのシェイラは、依頼人の家に向かった。無数に時計が置いてある奇妙な部屋で、シェイラは男性の遺体を発見した。

「複数の時計」の感想

長編ポアロ29作目。今回は、ほとんど安楽椅子探偵のポアロでした。まぁ、もうかなりの老境に差し掛かっている上、これまで推理の実績を積んだポアロですから、走り回らずとも解ける事件なのでしょうけど...。寂しいです。結局、終盤まで見せ場というほどの見せ場もなく、かなり淡々と物語が進んだように思います。

一枚の紙切れの「三日月」のスケッチの意味が、物語では一つの謎としてラストまで秘されます。しかし、これは見て直ぐに分かってしまうレベルの謎だったので、最後まで取って置かれても面白みに欠けました...。

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第三の女

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 3.5 / *

あらすじ

自分が犯したらしい殺人についてご相談したい。そう言ってポアロを訪ねてきた若い娘は、結局何も告げないまま立ち去ってしまった。事情通のオリヴァ夫人から事情を聞いたポアロは、俄然興味を示し、死体なき殺人の謎を追い始める。

「第三の女」の感想

長編ポアロ30作目。最近は、1を聞いて10を知り、話を聞けばすぐに真相に辿り着くポアロばかりでしたが、本作は逡巡するポアロが見られる作品でした。終盤、論理と常識と知識で事件を再考するポアロの描写時間が長く、ポアロの灰色の脳細胞も鈍ってきたのかと危惧したほどでした...。ポアロより私の方が、早く真相に迫りましたわ。

「ヒッコリー・ロードの殺人」では出番の少なかったミス・レモンが、本作では度々登場して和ませ(?)ました。そして、ヘイスティングズの代わりにポアロにインスピレーションを与えるワトソン役は、またしてもオリヴァ夫人でした。意外に行動派のオリヴァ夫人は、今回ちょっと危険な目に遭ってしまいました。なかなか、勇気のある女性です。

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ハロウィーン・パーティ

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 4.0 / *

あらすじ

推理作家のオリヴァ夫人を迎えたハロウィーン・パーティで、少女が突然、殺人の現場を目撃したことがあると言い出した。パーティーの後、その少女はリンゴ食い競争用のバケツに首を突っ込んで死んでいた!現実から過去へと遡るポアロの推理とは?

「ハロウィーン・パーティ」の感想

長篇ポアロ31作目。本作は、後期のポアロの中でもかなり面白い作品でした!長篇・短篇のシリーズ作品を読み続けていると、いくつかの事件のパターンが見えて来てしまうという弊害がさすがに出てきてしまうのですが、本作はそういう飽きもなく読めた作品でした。本シリーズで度々使われている「過去と現在とのリンク」についても、今回はいつにも増して一筋縄では行かない捻りの効いたつながりになっていました。また、「庭」などの美しさの描写が随所に見られ、どこか幻想的な雰囲気さえ漂っており、その雰囲気も楽しめました。

今回は、ワトソン役として「悲劇を呼ぶ」オリヴァ夫人。また、隠居したスペンス警視と再会するなどのお楽しみもありました。

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象は忘れない

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 3.5 / *

あらすじ

ミセス・オリヴァが名づけ親になったシリヤの結婚のことで、彼女は先方の母親から奇妙な謎を押しつけられた。十数年前のシリヤの両親の心中事件では、男が先に女を撃ったのか、あるいはその逆だったのか?

「象は忘れない」の感想

長篇ポアロ32作目。ポアロシリーズで再三登場している筋のひとつ、「過去への散歩」による謎解きの作品です。「五匹の子豚」「ハロウィーン・パーティ」「マギンティ夫人は死んだ」で描かれた事件の真相についてポアロが語るシーンがありますので、これらの作品を未読の方は本作を後回しにされた方が良いでしょう。事件の真相は「まぁ予想通り」という感じでしたが、切ない感じが私好みではあります。避けようと思えば、避けられた事件という気もしますが...。

次のポアロ(長篇ポアロ33作目)はいわゆる「ポアロ最後の事件」です。しかし、クリスティーが著した順で言うと本作が実際の「ポアロ最後の事件」なのだとか。象のように過去をずっと覚えている人たちの元を訪れ、会話をして推理する。本作の淡々とした話運びと静かで意味深長なエンディングは、ポアロ終盤の作品として趣き深く思えました。

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カーテン

アガサ・クリスティー 著 / クリスティー文庫 / 4.5 / *

あらすじ

エルキュール・ポアロ死す! 懐かしのスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズとポアロを再び殺人事件の悪夢が襲う。過去五件の殺人事件を背後で操る真犯人Xは、年老いて体の自由がきかないポアロに挑戦するかのように、スタイルズ荘で次なる計画を練っていた...。

「カーテン」の感想

長篇ポアロ33作目。舞台は懐かしのスタイルズ荘、語り手はヘイスティングズ、そして描かれるのは第二の「スタイルズ荘の怪事件」であり、名探偵ポアロの最期なのです。私がこれまでに読んだクリスティーの作品の中で、最も衝撃を受けたのは「そして誰もいなくなった」ですが、その次に衝撃を受けた作品は本作です。手に取った誰もが衝撃を受けるようなミステリでは無いのかもしれませんが、ポアロ物を何作か読んだ方なら、きっと衝撃を受けるのではないでしょうか。私は本作を読み終えた夜、しばらく眠りにつく事ができませんでした。

本作で再会したヘイスティングズとポアロの「老い」は、ここまで読んできた読者には切なくもあります。しかし、ポアロの「灰色の脳細胞」は間違いなく、哀しい程に健在でしたし、ヘイスティングズの純粋さも相変わらずでした。ポアロには真犯人Xの事もヘイスティングズの事も自分自身の事も、全てが分かっていたのです...。本作は、ポアロシリーズの最後を飾る、最も悲しい物語です。「すくなくとも、一つのことだけは頭に刻みこんでおくのだよ、ヘイスティングズ。一度人を殺したことのある人間はまた人を殺す――そして、何度でも何度でも繰り返すのだ」このポアロの言葉が、読み終えた今はまた別の意味でも印象深く思い返されます。

クリスティが自身の死後に発表しようと考えていた本作は、実際にはその死の前年に出版されました。しかし、クリスティが本作を著したのは彼女がミステリ作家として黄金期を迎えていた時期であり、描かれるポアロは老いていても、それを描いた頃のクリスティには老いの欠片もありませんでした。ポアロの最後の事件としての重苦しさも漂う本作は、幾度もミステリの定石を破り読者を驚かせた若きクリスティのアグレッシブさも同時に感じさせる、クリスティの金字塔の一つでしょう。

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ブラック・コーヒー [小説版]

アガサ・クリスティー(チャールズ・オズボーン 小説化) / クリスティー文庫 / 4.0 / *

あらすじ

晩餐後、サー・クロードは家の者を集め「この中に極秘書類を盗んだ者がいる」と叫んだ。部屋を暗くしている間に書類を返すよう彼は勧めたが、明かりがつくとサー・クロードは死体となっていた。クリスティーの同名戯曲をチャールズ・オズボーンが小説化した作品。

「ブラック・コーヒー」の感想

クリスティーの初のオリジナル戯曲である「ブラック・コーヒー」の小説化作品です。読み始めてすぐに、クリスティーとは全く違った描写の仕方に戸惑いを感じます。しかし、ヘイスティングズやジャップ警部などの定番とも言える登場人物との掛け合いや、元が戯曲だけに分かりやすく起伏に富んだ展開が読者を十分に楽しませる作品だと思います。ポアロの整理癖なども、懐かしいです...。ミステリとして楽しむと言うよりも、エンターテイメント作品として楽しむべきだと思いました。クリスティーの「小説」とは全く違いますので、同じ楽しみ方は望めないかもしれません。

登場人物のグレアム医師は、「邪悪の家」で出てきたニックの主治医・グレアム医師と同じ人なんじゃないかな...(作品の発表年代も近いので)と思うのですが、どうなのでしょうか。違うのかしら。詳しい方がいたら、是非教えて頂きたいです。そういえば、本作の戯曲版もクリスティー文庫から発刊されているのですが、そちらは買っていません。なんとなく、小説版で読んだから良いかなぁという気がしてしまって...。いずれ読んでみたいものです。

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<追加した書評>
【カーテン /クリスティー文庫】
−あらすじ−
エルキュール・ポアロ死す! 懐かしのスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズとポアロを再び殺人事件の悪夢が襲う。過去五件の殺人事件を背後で操る真犯人Xは、年老いて体の自由がきかないポアロに挑戦するかのように、スタイルズ荘で次なる計画を練っていた...。

【象は忘れない /クリスティー文庫】
−あらすじ−
ミセス・オリヴァが名づけ親になったシリヤの結婚のことで、彼女は先方の母親から奇妙な謎を押しつけられた。十数年前のシリヤの両親の心中事件では、男が先に女を撃ったのか、あるいはその逆だったのか?

【ブラック・コーヒー /クリスティー文庫】
−あらすじ−
晩餐後、サー・クロードは家の者を集め「この中に極秘書類を盗んだ者がいる」と叫んだ。部屋を暗くしている間に書類を返すよう彼は勧めたが、明かりがつくとサー・クロードは死体となっていた。クリスティーの同名戯曲をチャールズ・オズボーンが小説化した作品。

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