モンゴメリ

L・M・モンゴメリ

Lucy Maud Montgomery

カナダのプリンス・エドワード島生まれ。「赤毛のアン」などのアンシリーズで知られ、この作品ゆえにプリンスエドワード島はアンの島とも呼ばれる。他に、「丘の家のジェーン」や「可愛いエミリー」など。

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感想一覧

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赤毛のアン

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 5.0 / *

あらすじ

ちょっとした手違いから、グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたやせっぽちの孤児アン。初めは迷惑がった二人も、明るいアンを愛するようになる。

「赤毛のアン」の感想

名作です! 一作ごとに完結しています。この本の素晴らしさと、この本への愛情は、ひと言では表現できません。何度読んでも、飽かず、素晴らしいと思える本。感想を書くために久しぶりに読み直した今でもやはり(20代後半)、顔がほころんだり、涙が出たりと心を動かされます。

本作は、アンが高校を卒業するまでを描いていますが、自分が少女の頃はアンに感情移入していたのに、大人になるとマニラやマシューに感情移入するようになって来ました。少女時代を描いているだけに、彼女のおおらかな感情の変化や成長がとても印象的で、アンとマニラ、マシューとの交流が心に沁みます。

「明日がまだ何一つ失敗をしない新しい日だと思うとうれしくない?(21章)」
「そうさな、エイヴリーの奨学金をとったのは男の子じゃなくて、女の子ではなかったかな? 女の子だったじゃないか──わしの娘じゃないか──わしの自慢の娘じゃないか(36章)」

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アンの青春(第二赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 5.0 / *

あらすじ

16歳になったアンは、小学校の新任教師として美しいアヴォンリーの秋を迎えた。少女から一人の女性へと成長していく多感な時期を描く。

「アンの青春」の感想

第二赤毛のアン。高校卒業後から、レドモンド大学への進学が実現する頃までが描かれています。前作でのアンの姿を残しながらも、一歩大人になり、落ち着いたアンが見られる作品。アヴォンリーの友人達との交流と、新たにマリラが引き取った双子の子供たちとの交流がメインです。アンの友人となる「ミス・ラベンダー」との出会いも描かれています。

ミス・ラベンダーの目の前にはついに王子が現れ、美しい友情を育てたダイアナには恋人が出来ます。そして、急に大人びたギルバート。ラストシーンは、ついに大人の女性への入り口へ立ったアンの姿です。

「春はあとからあとから、いつでもくるのよ(24章)」
「もしもぜんぜん、はなればなれにならず、行き違いなどもなかったら......もし二人が手に手をたずさえ、共に味わった思い出だけをあとに残しながら、生涯を送ったとしたらそのほうがいっそう、美しくはなかったろうか?(30章)」

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アンの愛情(第三赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 5.0 / *

あらすじ

レドモンド大学に入学したアンは、キングスポートの「パティの家」で共同生活を始めた。勉学に励みながら、文学を志すアンも、ついに真実の愛情に目覚める。

「アンの愛情」の感想

第三赤毛のアン。アンの、レドモンド大学生時代を描いています。この大学時代の友人フィルが、私は大好き。彼女は、素直に人を褒められて、自分の気持ちに正直で、女性らしいのに厭味がない素敵な女性。

ルビー・ギリスの悲しい死や、腹心の友ダイアナの結婚などのエピソードが散りばめられた本作。ついにアンは、自分の心の中の真実の愛情に気づきます。石盤で頭を叩かれた日から愛してたと言うギルバートには疑問を感じますが、二人の心が通じ合うラストシーンは大好きです。

「でもね、アン、天国ってところはあたしが今まで慣れ親しんできたところじゃないわ(14章)」
「僕はある家庭を夢みているのです。炉には火が燃え、猫や犬がおり、友達の足音が聞こえ──そして、君のいる(41章)」

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アンの友達(第四赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 4.0 / *

あらすじ

アンの周囲の素朴な人たちが愛ゆえに引き起こすさまざまな事件を、いくつか紹介する。

「アンの友達」の感想

第四赤毛のアン。番外編です。アヴォンリーなど、これまでの赤毛のアンで登場した村々の人々を描いています。

アンはほとんど登場しません。本当にチラッと出てきたり、チラッと語られたりはしますが、その程度。直接アンと関係のある物語でもありません。とは言え、それぞれの短編もなかなか面白く仕上がっています。ですが、番外編。早く、アンに会いたくなるばかりです。

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アンの幸福(第五赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 4.5 / *

あらすじ

サマーサイド中学校校長として赴任したアンを迎えたのは、敵意に満ちた町の有力者一族、人間嫌いの副校長、意地悪な生徒たちだった。婚約者ギルバートに宛てた手紙で綴る。

「アンの幸福」の感想

第五赤毛のアン。大学卒業後、中学校の校長となったアンの、ギルバートとの遠距離恋愛時代(三年間)です。アンの綴る手紙がメインになっていて、読んでいてこれまでより距離を感じるなど、番外編ぽい作りだなとも思います。そういえば今どきは、大学卒業後3年遠距離なんて、成就した人の話をあまり聞きませんね...。

愛に飢えることもなく、恋に悩むこともなく、満ち足りて穏やかな日々。幸福というタイトル通り、これまでよりも落ち着いた一作です。

「ある美しい朝、目を覚ましてみると、それが『明日』なの。『きょう』ではない、『明日』なの。(2章)」
「人生はあなたにとって今、始まったばかりだわ(5章)」

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アンの夢の家(第六赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 5.0 / *

あらすじ

アンはついにギルバートと結ばれた。グリーン・ゲイブルス初の花嫁は、海辺の小さな「夢の家」で新家庭を持った。

「アンの夢の家」の感想

第六赤毛のアン。友人たちに囲まれてのアンの結婚式に始まる「アンの夢の家」は、アンの新婚生活が描かれます。傍にギルバートがいて、友人がいる、アンの日常が戻ってきました。物語は、新たに友人となる悲劇の美女レスリーの登場で、ぐっと盛り上がります!

アンは初めての子供を失い、そしてまた一人の子供を授かります。アンの苦しみを思い、学生時代の私は涙しました。でも、アンの喪失の悲しみの一部を理解できるようになった今の私は、子供を授かった喜びの中で、ジョイを忘れないアンの言葉にも涙できるようになりました。女性が、失った子供のことを忘れられるわけがないのです...。

「ええ、真実があの人を自由の身にしたのですわ(32章)」
「このわたしのかわいい男の子にはこの子の場所があるの。でも、ジョイの場所もあるの(34章)」

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炉辺荘のアン(第七赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 5.0 / *

あらすじ

アンは三色すみれでいっぱいの「炉辺荘」に移ってきた。いまや働き盛りの主婦となったアンは、忙しい夫ギルバートを助け、六人の子供たちの世話をしている。

「炉辺荘のアン」の感想

第七赤毛のアン。「夢の家」に別れを告げたアンは、「炉辺荘(イングルサイド)」の住人になっています。いつの間にか子供も増えて...! そして、デイビーが結婚しているとは、なんて時間が経ったのでしょう。ホント、信じられない。

「炉辺荘」に滞在し続けるメアリー・マライア・ブライスの存在に、打ちのめされるアン。クリスチン・スチュワートとの再会で、ギルバートの愛が薄れたことを確信し、嫉妬するアン。大人になったアンは、昔のアンが想像もしなかったような苦痛を味わいます。読んでいても、胸が苦しくなってくるほどです。本作は、モンゴメリが最後に書いた「アン」(「アンの娘リラ」などの方が、先に出版)。だからこそこれほど、アンの日常の苦しみを生々しく描けているということでしょうか。

「あんまり小さなことなので、愚痴をこぼすわけにもいかないわ。それでいて、蛾のように......人生に穴をあけ......人生を破壊するのはそういう小さな事柄なのだわ(12章)」

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アンをめぐる人々(第八赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / * / 5.0

あらすじ

平和に見えるアヴォンリーでも、人々は何かしら事件を抱えている。アンをめぐる人々の生活。

「アンをめぐる人々」の感想

第八赤毛のアン。「アンの友達」に引き続き、番外編です。モンゴメリに無断で、出版社が勝手に「アン」の名を冠して出版したという短編集。しかし、実際のところ「アンの友達」よりも完成度の高い短編集だと思うし、モンゴメリがその以前に書いた短編の寄せ集めであっても、彼女の作であることに間違いはありません。私は好きです、この作品。

ちなみに、「茶色の手帳」という短編はアンの一人称で始まる悲しい短編です。ミス・ラベンダーが結婚後初めて「山彦荘」を訪れた夏の話。とは言え、主役はアンでもダイアナでもミス・ラベンダーではなく、ミス・エミリーという女性です。

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虹の谷のアン(第九赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 4.5 / *

あらすじ

ウォルターが「虹の谷」と名づけた楓林の向こうの小さな谷には、いつもやさしい風が吹き、ブライス家の子供たちの遊び場所になっていた。アンの子供たちの毎日。

「虹の谷のアン」の感想

第九赤毛のアン。アンの子供達を中心にした話。アンは母親として時折登場する程度となっています。正直言って、アンの出番が少なくなってしまった事は非常に悲しいです。しかし、アンは母親になっても「アン」なのだなという感じがしました。

アンの子供たちの個性と子供の頃の穏やかな日々を描いた本作は、次作「アンの娘リラ」を読む前に絶対に読んでおきたい作品です。「アンの娘リラ」で、彼らを取り囲む状況は恐ろしいほどに一変してしまうのです。

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アンの娘リラ(第十赤毛のアン) 」

モンゴメリ 著 / 新潮文庫 / 5.0 / *

あらすじ

みごとに成長した六人の子供たちに囲まれて、アンは幸せな日を送っていたが、第一次大戦の影響は静かな炉辺荘にも及んできた。

「アンの娘リラ」の感想

第十赤毛のアン。アンの子供たちも大きくなった頃、戦争が始まりました。まさか、美しい「赤毛のアン」の世界に戦争が起こるなんて...。

アンの子供達の出征と死などを末娘のリラの視点で描いていく本作は、これまでのアンの物語とは異なる種類の悲しみを生んでいきます。アンの家族とレスリーの子供たちが描かれている本作は、これまでのアン中心の物語に引けを取らない素晴らしさでした。中でも、ウォルターに関わる部分は一番印象的であり、本作で重要な位置を占めていると思います。

「なぜなら、僕には生は二度と美しくならないだろうからね。いつもいやな思い出につきまとわれていなければならない-(中略)-僕にはとても忘れられない。(23章)」
「長くつづく苦痛を一生懸命に隠しながら忍ばねばならない―― 一人で。しかし、あたしも誓いを守ろう。(23章)」

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